末永く健康に過ごすためは、身体の健康を維持すること――つまり身体を鍛えられる運動を行うことがとても重要です。
その中でも手軽に鍛えられて効果が高い部位が足指(そくし)です。
今回は足指を鍛えることのメリットと、その方法についてお伝えします。
足指を鍛えることのメリット
そもそも、足指の力は年代とともに右肩下がりに低下していくといわれています。つまり、年齢を重ねるにつれて足指を鍛える必要性が増していくということです。
では、足指の力は身体の健康にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
①転倒予防
実は足の指はバランス能力の維持に非常に大きな役割を持っています。
立った状態から前方に倒れそうになったとき、足指が屈がって(屈曲して)地面をつかむことで身体のバランスを維持します。
逆に後方へ倒れそうなときは、足の指が上に反る(伸展する)ことで倒れないように重心を維持しようとする機能があります。
よって、足指を鍛えることで転倒予防につながります。
②歩行速度の向上
人は歩くとき、足指で地面を掴み、蹴り出すことで推進力を生み出しています。
足指の力が強いと安定して歩行することができるので、長距離を歩行しても足が疲れにくくなります。
③体力の維持
足指を鍛えると転倒しにくく、長距離を比較的に楽に歩けるので、結果的に体力の維持に役立ちます。
④扁平足(へんぺいそく)の改善
足の裏の土踏まず(つちふまず)が少ない状態を「扁平足(へんぺいそく)」といいます。
扁平足になると足が本来持っているクッション作用が上手く発揮できず、疲れやすくなります。
足指を鍛えることで足が本来持つ機能を強くし、扁平足の改善にも役立ちます。
足指を鍛える運動
では、実際にどのようにして足指を鍛えると良いのでしょうか。
足指じゃんけん運動
椅子に座り、
- 足の指を丸める(グー)
- 親指を上にその他の指を下に開く(チョキ)
- 足の指1本1本をできるだけ均等に開く(パー)
という運動を行います。
この運動を繰り返すことで足指が動かしやすくなり、歩いている時にも足指を意識しやすくなります。
2人で行う場合は、お互いに足指でじゃんけんをすることで楽しく運動することができます。
タオルギャザー
床にタオルを置き、足指でたぐり寄せるようにして手前に引き寄せます。
転倒が不安な場合は、椅子に座って行うと安全です。
コツとしては、踵でタオルの端を踏んで押さえておき、タオルを固定してから足指でたぐり寄せるとやりやすくなります。
背伸び
立った姿勢で背伸びをすることで、足指を鍛えることができます。
背伸びするときに足指に意識を集中し、足指を曲げるように力を入れることがコツです。
体の体重を利用する「自重トレーニング」なので、道具を用意する必要がなく、手軽に行える上、適度な負荷があってとても効果的なトレーニングです。
まとめ
ふとももなど足の大きな筋肉を鍛えることも重要ですが、合わせて足指を鍛える運動も行うことで上述のようなメリットがあります。
バランスよく足全体を鍛えましょう!
手軽に隙間時間でできる運動ばかりですので、ぜひ試してみてくださいね。
参考文献)https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2010/0/2010_0_AeOS3010/_article/-char/ja/