知っておきたい!認知症の物忘れ"以外"の症状

平成29年度高齢者白書によると、2012年は日本の認知症患者数が約460万人、高齢者人口の15%という割合だったものが、2025年には5人に1人、約20%が認知症になるという推計もあり、私たちにとってごく身近なものになりつつあります。

認知症の症状でよく知られているのが「物忘れ」。
しかし、認知症では「物忘れ」"以外"にも様々な症状が出現します。
今回は、認知症について知っておくと良い症状をまとめてみました。

以下の症状が様々に交じり合いながら混在して現れるのが認知症です。
中核症状を中心に、

  • 行動の変化
  • 心理状態の変化

が現れます。

中核症状

認知症の中核を担う症状です。認知症と診断されたら、まずこの症状が出現している場合がほとんどです。

見当識障害

居場所が分からなかったり、現在の身の回りの状況が理解できないために、不穏活動(落ち着かない、そわそわする、穏やかでない)や暴言・暴力などの行動症状に結びつきます。
結果、転倒に至ることもあります。

理解・判断力の障害

自身の身体能力を過信したり、危険を判断できない、気が散って自分の行っている行為に注意を払えないなどが代表的な症状です。

例えば、床にごみが落ちていても、認知症ではない高齢者であれば「自分で拾うと転びそうだから、あとでヘルパーさんに拾ってもらおう」などの適切な判断ができます。
しかし、認知症の方は、自分の体の状態が把握できないため、ごみを拾おうとして転倒してしまったり、杖を持たずに歩いて転倒してしまったりします。

実行機能障害

一人で危険なこと行ってしまったり、周囲の環境の変化に応じた行動ができなかったり、歩行補助具や車いすを適切に使いこなせないなどの症状があります。

行動の変化~行動症状~

中核症状や後述する心理症状をベースに、行動に変化が出てくるようになります。認知症の行動症状と呼ばれる状態です。

徘徊

歩きまわることで疲労が蓄積し、歩行能力が低下していることが多いです。

他人から見ると意味なく歩き回っているように見えますが、本人の中では「物を探している」、「家に帰ろうとしている(現住所ではなく、昔住んでいた家、職場など)」など合理的な行動であることも少なくいです。

帰宅欲求

本人が思う「家」(過去に住んでいた家など。私たちが思う自宅とは限りません)に帰ろうとして、長距離歩くことがあります。比較的頻回に見られる症状です。

暴言・暴力

意志疎通が上手くできなくなると、何とかしようとして暴力的になることがあります。暴れてしまった結果、自身が怪我をしたり、転倒したりします。

昼夜逆転

時間に対する認識が低下し、昼夜が逆転することも多いです。夜間、暗い廊下を歩いたり、日中、寝不足で体調がすぐれない中を行動するので転倒しやすくなります。

失禁

トイレへ急いで行こうとしたり、何度もトイレへ行くことで転倒のリスクが高くなります。

心の変化~心理症状~

認知症の方は多かれ少なかれ心理症状も出現しています。

不安

何度も同じ動作を繰り返したり、同じ場所に行こうとすることがあります。
自分の理解力が低下していたり、見当識がないことに対して頭では理解できないものの、何となく違和感を覚えていて、それが不安感となって表れることもあります。

焦燥感

焦燥感(焦り、苛立つ感覚)により、興奮して衝動的な行動を取ることがあります。

まとめ

認知症は一般的に言われるような物忘れ以外にも、上述のように色々な症状が複雑に入り混じって症状が出現します。

今後、認知症の方は私たちの身の周りでも増加傾向にあるので、知識として知っておくと良いと思います。

参考)https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/gaiyou/s1_2_3.html

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