老老介護ではなく「認認介護」?その対策について

少子高齢化時代、総人口が減少する中で高齢化率は上昇を続け、2035年には総人口の33.4%が65歳以上となり、およそ3人に1人は高齢者になると推測されています。

高齢者が高齢者を介護する「老老介護」

「老老介護」という言葉を聞かれたことがあるかも知れません。
老老介護とは、65歳以上の高齢者が同じく65歳以上の高齢者を介護する状態のことを指します。厚生労働省による2013年の国民生活基礎調査では、在宅介護をしている世帯の半数以上に当たる51.2%が老老介護の状態にあるとされています。
老老介護が増加した背景には、社会的な原因を多く含んでおり、高齢化や核家族化によって増えているとされています。
今ではメディアでも取り上げられることが多くなり、比較的普及している言葉となりました。
しかし、今、新たな言葉がクローズアップされてきています。
認知症がある高齢者が認知症のある方を介護する「認認介護」です。

「認認介護」とは?

認知症がある高齢者を、認知症の高齢者が介護する「認認介護」。
高齢者が増える一方、比例して認知症の方も増え続けています。元々、介護が必要になった原因のうち、第1位は脳卒中などの脳血管障害で18.5%、次に認知症が15.8%で第2位となっています。核家族化によって高齢の夫婦が家で過ごしており、どちらかが認知症を発症すると、そのまま認認介護になってしまう可能性も高いということになります。認認介護では、高齢と認知症、両方の負担が介護者に掛かることとなり、一般的に介護負担は重くなってしまうことも多いとされています。

老老介護と認認介護の対策

老老介護、認認介護ともに、全て家族や親戚で介護しようとせず、行政に相談したり、在宅で介護保険サービスを活用したり、できるだけ「頑張り過ぎない介護」を意識することが重要です。
もちろん、被介護者にとっても家族や親しい人に介護してもらうことが理想だと思いますが、周りの人手や資源が十分でない場合、介護者にとってしたい介護、被介護者にとって十分な介護が物理的に行えない場合もあります。そういった場合に介護保険サービスを利用し、例えばヘルパーさんに来てもらって介護のお手伝いをしてもらったり、デイサービスを利用し、介護者の方の介護しない時間をあえて作ることも大切になります。

そのための入り口として、2000年より導入された介護保険制度を少しでも知っておくことが重要だと思います。

医療保険制度は医療保険料を納めていれば利用できますが、介護保険制度は医療保険制度とは違い、市町村の役所窓口で要介護認定を申請し、要介護度の認定を受けることで初めて利用できるようになります。まず市町村の窓口に相談に行く必要があります。

「自立した生活」という言葉がいわれたりしますが、「自立」とは、1人、あるいは家族で介護者を支えることではありません。
社会生活を送る人間は誰しも、誰かを支え、逆に支えられて普段の生活しています。完全に1人で「自立」することは不可能です。そういった意味で「本当の自立」とは、介護保険サービスを利用したり、助けてもらえる人や環境を周囲にたくさん作っておくことなのかも知れません。

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