「第34回大阪府作業療法学会」で発表しました!

先日開催された「第34回大阪府作業療法学会」に参加してきました!

今回の学会では、弊社の作業療法士1名が『施設転居時における早期環境調整と多職種連携の有用性』について檀上で発表しました。

施設転居時における早期環境調整と多職種連携の有用性

在宅からサービス付き高齢者住宅へ転居されたご利用者が、転居先でもトイレや食事、着替えが自分で安全に行えるよう、早期に環境調整を行いました。また、多職種で協力してリハビリを行ったり積極的に励ましたりすることで、ご利用者が「また色んな事に挑戦してみたい」という気持ちになりました。
このように安心安全な生活の保障と関わり方の工夫だけで気持ちが前向きに動いたことについて、「自己効力感」という概念や「自己実現理論」を基に考察しました。
この症例は90代の方ですが、自己実現欲というものは何歳になっても衰えることがなく、支援を諦めずに行っていくことの大切さを改めて意識しました。
発表後、具体的な多職種連携の方法についての質問などが挙がり、良い事例となったと思います。

AI時代に生き残るコミュニケーション

学生からベテランまで、作業療法士や関連職種の方が400名以上参加しており、普段これほど多くの作業療法士が一堂に会する機会はなかなかなく、また多くの人が学びに来ているのだと思うと、私も頑張らなくてはと励まされたような気持ちになりました。

今年の学会は「Mesh With Feeling~AI時代に生き残るコミュニケーション~」がテーマだったので、各講演では私たち療法士が目指すべきコミュニケーションについて注目して聴講しました。
中でも興味があったのは、『AI時代に向かってゆくコミュニケーション、変わらぬコミュニケーション』でした。
作業療法士はAI時代に残る仕事の上位として知られていますが、個人に最適なプログラムをAIが立案し、作業療法士がアプローチを行うなど、何らかの形で作業療法士とAIがうまく協業できる時代の到来が予測されます。そのような時代が到来した場合、作業療法士として「居続ける」ためには人間的なコミュニケーションスキルを磨く必要があるとのことでした。
その他の講演でも、ご利用者・患者さまを主体に目標設定を行い、アプローチしていくためには、ご本人に寄り添って、いかにして希望を引き出せるか(但し、誘導してはいけない)という関りが重要であるという内容が多くありました。
話すだけでなく、聞く技術と姿勢、ボディーランゲージや声の調子、表情を使うなどの五感に訴える技術や、逆に相手の五感を感じ取る技術・・・。
当然ですが、AIにはできない人間らしい高度なコミュニケーションがとれる人材がいつの時代にも必要とされるのだと感じました。私もさまざまな経験を積むことで人間性を高め、専門職として高度なコミュニケーションが取れるように励んでいきます。

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