T字杖と四点杖の違いって?

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「杖」は足腰が弱くなった方が持つことで、今までに行けなかった所に行けるようになったり、外出する際に心強い味方になったりします。
少し前は専門の介護用品店に行かないと手に入りませんでしたが、最近ではホームセンターなどでも販売されており、気軽に入手できるようになっています。

今回は、そんな身近にある「T字杖」と「四点杖」のお話です。

杖を使うことのメリット

そもそも、杖を使うことでどんなメリットがあるのでしょうか?

転倒を予防できる

杖を使うことで、転倒しそうになったときに体を支えることができます。

特に、

  • 前方方向に転倒しやすい方(突進現象のあるパーキンソン病など)
  • 片麻痺などで左右どちらかの足に不安がある方

などに適していています。

膝や股関節を保護できる

変形性関節症などで膝や股関節に変形がある方は、進行を防ぐために杖を使い、関節部に体重を直接載せないようにして歩くことが勧められることがあります。

長距離歩行ができる

杖に体重の一部を預けて歩くため、足の力の弱い方でも比較的長距離を歩くことができます。

杖の種類

今回は、最も一般的な杖である

  • T字杖
  • 四点杖

の2種類をご紹介します。

T字杖

一般的な杖の1つがこのタイプです。

体を支える杖本体に、横(T字型)方向に握り(グリップ)が付いており、体重を載せやすくなっています。
杖の機能として必要最低限の機能を持ち、誰でも使用できるオールマイティーな杖です。
ホームセンターや介護用品店でよく見かけるのも、このタイプの杖ですね。

購入して使用する

介護保険の福祉用具貸与(レンタル)の対象とはなっておらず、購入して使用する必要があります。

このタイプは介護保険の認定を受けていても、要支援レベルの方など、比較的歩行能力が残存している方が使用するタイプです。
おしゃれな花柄模様や木目柄などさまざまなデザインのものが販売されています。
T字杖のほとんどのタイプが長さ調節をワンタッチでできます。

四点杖

T字杖の先端に四つの板が付いており、四点で地面を支えるのが、この「四点杖」の特徴です。
歩行に不安がある方は、四点杖を使用することで歩きやすくなる場合が多いです。

使い方の基本は、足を降り出す際に杖の底で地面を真下に押し、反対側の足を前に振り出して歩くように設計されています。
脳卒中による麻痺で片側の足が前に振り出しにくいような方に適したタイプです。
この杖は体重を支えるために作られているため、頑丈な金属製のものが多く、さらに先端部が平面になっているのでやや重量感があるものが多いです。

しかしT字杖と違い、先端が板状になっていて自立するので、玄関先にそのままポンと置いておくことができ、外出時にも気軽に持っていくことができます。

しかし、屋外の不整地では先端の四点部分が均等に接地しないため、ぐらぐらと不安定になってしまうことがあます。
屋外で使用する際は、整地された場所で使用することをお勧めします。

介護保険でレンタル可能

要介護認定を受けている方であれば、介護保険の福祉用具貸与(レンタル)ができます。

まとめ

T字杖と四点杖についてご紹介しました。

それぞれメリット・デメリットがあり、介護保険適用の有無もあります。
杖だけでなく、自身の体の状態に合った適切な福祉用具を使うことは、健康な生活を長く続けるためにとても大切なことです。
ぜひ参考にしてみてください。

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