運動したら「何となく気分がスッキリした」という経験はありませんか?
運動すると体に良いことはもちろん、精神的にも良い影響があると証明されています。
今回は、意外と知られていない”運動の精神的な効果”についてご紹介します。
増えているストレス疾患
ストレス社会と呼ばれる現代で、抑うつや生活習慣病など、ストレス疾患は増加傾向にあります。
また、車や電車で移動するなど社会が便利になるほど、日常生活の中で運動する機会が減り、慢性的な運動不足になりがちです。
世界保健機関(WHO)の統計によると、日本人の3人に1人が運動不足状態にあるとされています。
それと比例するかのように、抑うつや生活習慣病、睡眠障害は年々増えています。
そこで運動をするとどうなるか?
全身の血液循環が良くなり、精神的にもさっぱりした気分になるのです!
心の健康維持〜運動の精神的な効果〜
畿央大学の研究によると、運動後に幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」が上昇することが確認されています。
セロトニン不足は、うつ、睡眠障害などの原因になることが知られています。
また、運動中はストレスを感じると増えるホルモンである「コルチゾール」も減少します。
過剰なストレスを受け続けると、コルチゾールの分泌が慢性的に高くなり、うつ、睡眠障害、生活習慣病などのストレス関連疾患の一因となることが分かっています。
つまり、運動することで感情や気分のコントロールを司る「セロトニン」が分泌され、ストレスホルモンと呼ばれる「コルチゾール」が減少します。
運動は体だけでなく、心にも良い影響があるのです。
どのような運動をすると効果的?
では、精神的に良い運動をするためにどのような点に注意すると良いのでしょうか。
リズムがある運動を心がける
ホルモン物質は、反復するリズム運動で放出されやすくなることが分かっています。
反復する動作を含むリズム運動とは、具体的には、
- 階段昇降(ステップ運動)
- ジョギング
- ウォーキング(散歩)
などが手軽にできる運動としておすすめです。
特にウォーキングは、外の風を感じ、景色を楽しみながら一定のリズムで歩くことで高いリフレッシュ効果があります。
できるだけ五感(触覚、嗅覚、視覚など)に意識を向け、歩くことや体を動かすこと、地面を踏み締める足裏の感覚などを楽しみながら行うとより効果的です。
定期的に運動を行う
ストレスホルモンの「コルチゾール」は、定期的に運動することで分泌されにくくなります。
ただ運動するだけではなく、2日おきに1回など、定期的に運動を行うと更に良いとされています。
運動は一定期間継続することで大きなメリットが得られるので、普段の生活の中に取り入れると良いかもしれません。
具体的には、通勤・通学のときに電車を利用する方は、エスカレーターやエレベーターの代わりに階段を使うことで、毎日決まった時間に運動する習慣が身につきます。
新たに運動習慣を確立することは容易ではありませんが、普段行っている生活を工夫して運動量を増やすと継続しやすくなります。
まとめ
運動不足になると、心疾患やがん、糖尿病、認知症になる確率が上昇することがわかっています。
そしてそれだけでなく、心の不調にも繋がってしまう可能性もあります。
運動量が減少しがちな現代では、意識的に運動習慣を持つ必要があります。
運動することで身体に良いだけなく、ホルモンバランスが改善され、心の健康にも役立ちます。
心の健康を意識した運動を行う際は、
- リズム運動
- 定期的な運動
が効果的とされています。
本当の健康は、体と心をセットでケアすることが大切です。
ぜひ参考にしてみてください。
(参考:http://www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2018/009685.php)