国民の3分の1が腰痛に悩まされているといわれるくらい、腰痛に悩んでいる方が多い昨今。
テレビや雑誌、インターネットでも「腰痛と生活習慣」の関係性について取り上げられることが多くなっています。
今回は、そんな「腰痛と生活習慣」の関係性についてご紹介します。
腰痛に関係する生活習慣
腰痛との関連性が認められている生活習慣として代表的なものに、
- 喫煙
- 運動不足
があります。
喫煙者は非喫煙者に比べてストレスへの耐性が低く、痛みに対して敏感な傾向があります。
そのため、通常は痛みと感じられることのない刺激が重苦しい痛みと認識してしまい、更にストレスが溜まって腰痛の悪化に繋がってしまうこともあります。
腰痛に関係する生活環境│寝具(マットレスの硬さ)
次に、日常生活の環境として「寝具(マットレス)の硬さ」が腰痛と関わっていることが指摘されています。
腰痛の多くは、同じ姿勢を長時間持続することによって誘発されます。
つまり、特定部位の圧迫が続くと腰に良くないということです。
そのため、硬すぎるマットレスは接地面が少なく、1カ所に圧が集中しやすいものになります。
マットレスではなく、直接床に布団をひいて寝ている場合は、更に体に掛かる圧を分散しにくくなります。
反対に柔らかすぎるマットレスの場合、背骨の湾曲が崩れてしまい、こちらもまた1カ所に圧が集中してしまう原因となります。
腰痛対策としては、脊椎の湾曲が適度に保持できる程よい硬さのマットレスが最適です。
腰痛に関係する生活環境│仕事の環境
腰痛は背骨の形が遺伝するので、遺伝的な要素もあるといわれています。
しかし、それよりも大きな影響を及ぼすといわれているのが環境因子です。
特に仕事環境は重要な影響を及ぼしているとされています。
職業別の腰痛有病割合においては、
- 製造業
- 運輸業
- 介護の仕事
で多いことがわかっています。
これらの仕事で共通しているのは、
- 作業中に中腰姿勢を頻繁に行う
- 体を捻る動作を日常的に行う
- 定期的に姿勢を変えることができない環境
などがあります。これらの環境が、腰部への負担を高めてしまう要因となっています。
心理的・社会的要因
また、物理的なストレスだけでなく、心理的・社会的要因が腰痛に影響を与えることも分かっています。
特に
- 仕事に対する満足度
- 仕事の単調さ
- 職場の人間関係
- 仕事量の多さ
- 精神的ストレス
の5項目が腰痛発生と強く関連があることが指摘されています。
慢性的に続く腰痛(慢性腰痛)の原因には、心理的な影響も大きいということです。
腰痛を感じたとき、その原因が物理的な腰部・背骨へのストレスだけではなく、心理的ストレスも含まれるかもしれないことを考慮する必要があります。
まとめ
腰痛を発生させる因子として、一般的に考えられている腰への物理的なストレスだけでなく、
- 生活習慣(喫煙、運動不足)
- マットレス(布団)の硬さ
- 仕事の環境
- 心理的・社会的要因
も関係しています。
生活の環境の中で腰にストレスを与える動作を避けることはもちろん、慢性腰痛の場合は心理的な要因も大きいので、精神的ストレスや仕事の環境を整えていくことも大切です。
腰痛に悩まれている方はぜひ参考にしてみてください。