あなたの生活は乱れていませんか?
生活習慣ってなかなか変えることが難しいですよね。
しかし、生活習慣の乱れから生じる生活習慣病は体調を崩すだけではなく、仕事や家庭にも影響が出るため、なによりも予防が大切です。
今回は生活習慣病とその予防方法についてご紹介します。
生活習慣病とは
厚生労働省は生活習慣病を「食事や運動、喫煙、飲酒、ストレスなどの生活習慣が深く関与し、発症の原因となる疾患の総称」としています。
- がん
- 脳血管疾患
- 心疾患
- 動脈硬化症
- 糖尿病
- 高血圧症
などが生活習慣病であるとされています。
2000年から、厚生労働省は生活習慣病の予防に重点をおいた「健康日本21」を策定し、国民の健康作りを推進しています。
生活習慣病を予防するために
生活習慣病を防止するために、以下の予防法が提案されています。
①運動
生活習慣病を予防するために有効な方法は運動です。
普段から運動する習慣がある方は、
- 糖尿病
- 心臓病
- 脳血管疾患
- がん
- 認知症
- うつ
などを発症するリスクが下がるといわれています。
また、健康づくりのための身体活動と運動の目標は、以下のように定められています。
- 65歳以上:強度を問わず、身体活動を毎日40分
- 18歳から64歳:歩行以上の強度の身体活動を毎日60分、息が弾み汗をかく程度の運動を毎週60分
- 18歳未満:体を使った遊び、体育やスポーツを含めて毎日60分以上
目安として、週2回以上・30分以上の運動習慣を持つようにすると良いでしょう。
ここで注意するべきポイントは、いきなり強度を増やさないということです。
誤ったやり方で体を動かすと思わぬ事故や怪我につながる恐れがあります。
- 体を動かす時間は少しずつ増やしていく
- 調子が悪い時は無理をしない
- 病気や痛みがある場合は、医師などの専門家に相談する
上記のポイントを意識して運動をしてみてください。
②食生活
生活習慣病の予防方法の2つ目は食生活の見直しです。
私たちの体は、食べ物で作られています。
バランスの取れた適切な量と質の食事を規則正しく食べることが、健康的な体を作る土台となります。
・適正体重
体重は健康と栄養状態の目安として重要です。
自分の適正体重は以下のBMIで知ることができます。
-
「BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))」
年齢目標とするBMIは、
- 18から49歳 18.5~24.9
- 50から64歳 20.0~24.9
- 65から74歳 21.5~24.9
- 75歳以上 21.5~24.9
このBMIの数値よりも高ければ肥満と診断されます。
・栄養
食事において、バランスよく栄養をとることが重要とされています。
年齢や性別、運動量によって必要な栄養素やカロリーは異なります。
以下に、全員に当てはまる注意点を紹介します。
1.塩分を控える
塩分をとりすぎると高血圧や胃がんのリスクが上昇します。
日本の食事では、伝統的に醤油や味噌、漬物など塩分の多い食品を取る傾向にあります。
減塩されたものや、風味付けに香味野菜を取り入れるなどして、徐々に薄味に慣れていく必要があります。
2.野菜・果物をたくさん摂る
野菜や果物には、ビタミン、ミネラル、食物繊維が多く含まれています。
毎日しっかり摂取することで、生活習慣病の予防になります。
厚生労働省の「健康日本21」では、野菜は1日に350g摂取することを目標としています。
一度にこの量を食べるのは大変ですが、3食に分けて、
- 炒める
- 茹でる
- 蒸す
といった工夫をして摂るようにしましょう。
③飲酒
生活習慣病の予防方法の3つ目は飲酒の量を控えることです。
「酒は百薬の長」という言葉がありますが、飲み過ぎは体にとって良くありません。
特に以下の症状には注意が必要です。
・がん
強いお酒を飲むと、口の中や喉、食道がアルコールでただれてしまうためがんが発生しやすくなるといわれています。
・脳萎縮
長年多量に飲酒している習慣があると、物忘れや思考能力が低下することが懸念されています。
・うつ病
気分が落ち込むからお酒が手放せないという人がいるかもしれません。
しかし、お酒に依存してしまっている内はうつの改善が困難です。薬との相性も悪いため、治療中は断酒をすることが推奨れています。
④タバコ
生活習慣病の予防方法の4つ目は禁煙です。
タバコは肺がんなどの呼吸器疾患に関する病気を思い浮かべますが、実は全身に悪影響が出ます。
特にがん、心疾患、慢性閉塞性肺疾患はタバコの影響が大きく、喫煙関連三大疾患とされています。
タバコを止めるためには、
- 自力で禁煙する
- 薬局で買える禁煙補助剤を利用する
- 医療機関にて禁煙治療を受ける
といった対処方法があります。
自分の周りの健康にも悪影響を与えることもあるので、この機会にぜひ禁煙を検討してみてはいかがでしょうか。
⑤定期的な振り返り
最後の予防方法は、定期的な振り返りです。
1から4までの予防方法を試みても、自分がどれくらい達成できているかわからなければモチベーションも上がりません。
健康診断で得られた結果をもとに、自分にとって何が足りないのかを振り返る必要があります。
職場などで行われる健康診断の結果には、どこの数値がどれくらい高いか低いかが表記されていると思います。
特に悪かった数値について熟読し、医療機関に相談もしつつ健康な体を目指しましょう。
まとめ
生活習慣病は、運動や食生活、喫煙など様々な生活習慣によって引き起こされるものです。
また、生活習慣病はがんや脳血管疾患、心疾患など重症になりやすいものも多く、予防することで健康寿命を伸ばすことができます。
予防方法として、
- 適度な運動習慣
- 適切な栄養バランス
- 節度を保った飲酒
- 禁煙
- 健康診断による振り返り
をご紹介しました。
生活習慣病は未然に防げます。厚生労働省が出している資料も参考にしつつ、健康な人生を歩んでいきましょう。
参考URL:
[厚生労働省「生活習慣病」]https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-040.html
[厚生労働省「健康寿命をのばそう~スマート・ライフ・プロジェクト~」]https://www.smartlife.mhlw.go.jp/event/disease/nutrition/