あなたは「介護」と聞くとどんなことをイメージしますか?
「ストレスが多そう………」と思う方が多いのではないでしょうか?
介護の中でも、介護のお仕事をする「介護職」というと「介護士(ヘルパー)」や「介護福祉士」という資格を取得している人を言います。
仕事内容は、食事や入浴・排泄・掃除や洗濯など利用者に対して、身体介護や生活援助を行います。
活躍する場所は様々で、例えば老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、老人保健施設、デイサービス・訪問介護などです。
介護のお仕事は「ストレスが溜まる」とよく聞かれます。
介護職のストレス要因
誰の生活の中にも、常に「ストレス」はあり、決して特別なものではありません。
しかし、あまりにもストレスが強すぎる環境では心身ともに疲労しきってしまいます。
では、介護職のストレスの要因は何なのでしょうか?
人間関係
介護の現場に限らずですが、働く人の年齢や経歴、考え方はそれぞれ違います。
また仕事に対する価値観なども違いあります。
そのため、考え方や価値観の合わない人との関係がストレスになることがあります。
人手不足
利用者の生活をサポートする介護職員は重要な存在です。
しかし、全体的に人出が不足しているのが現状です。
理由として挙げられるのが、
- ストレスがかかることが多い
- 身体的負担が多い
という理由が挙げられます。
利用者と良好な関係が築けない
人と人との対話のため、合う合わないが必ずあります。
人間関係の構築には長い月日が必要となるため、簡単ではありません。
身体的負担が大きい
食事や排泄・入浴などいろいろなことを行うため、身体的な負担が多いです。
そのため、身体的負担から精神面に負荷がかかりやすい点があります。
様々な要因があり、ストレスが多いことは事実です。
そんな中でいま、「マインドフルネス」が注目されているのをご存知でしょうか。
マインドフルネスって何?
マインドフルネスとは、過去や未来などの雑念に囚われることなく「現在」「今」、「ここ」という現実のことを受け入れることです。
私達はいろいろなことを無意識に考えながら生きています。
過去で失敗したことや未来の不安など、特にネガティブなことが多いです。
マインドフルネスは、仏教における瞑想が基本になっており、心を育成するものです。
現在ではGoogleやAppleなど、いろいろな企業で取り上げられています。
また、マインドフルネスに関して様々な研究が行われており、報告もされています。
例えば、マインドフルネスのトレーニングを行い、幸福度が挙がったという報告や、ストレスが軽減したという報告がされています。
受け入れる
マインドフルネスとは、「今の自分に意識を向ける」ことをいいます。
「あの時にこうすればよかった………」「これは良かったけど、これはダメだった………」というような判断・解釈をするのではなく、ありのままの事実を受け入れることです。
そして、自分の意思で注意を向けることが大切です。
これを習慣化することで、自身の置かれている状況を客観的に観察することができます。
<やり方>
①目を閉じて、呼吸を行う。鼻から吸い、口で吐く。吸うときはお腹や肺が膨らむことを感じながら行ないます。※深く呼吸するのではなく、普段通りの呼吸で行います。
②自分の呼吸を意識していきます。頭の中では仕事のことや人間関係のことなどが浮かんでくると思いますが、無理に考えることをやめる必要ありません。「浮かんできたな~」という程度に認識で大丈夫です。
③さらに自分の呼吸に意識を集中していきます。またいろんな事が浮かんでくるかもしれません。今度は、自分の感情の状態を確認していきます。「イライラしているな」「嬉しくてこんな事をしたな」など、心の中で言葉にすることで自分と向き合っていきましょう。
④考えや浮かんだことと向き合い、呼吸に集中していきます。
この①~④の流れが基本的なマインドフルネスの流れになります。
最初は数分から初めていきましょう。
慣れてくれば少しずつ時間を延ばしていきます。
コツは、呼吸に意識を集中させることです。
現場で生かす
介護職の中で人間関係がストレスの大きな要因の一つとなっています。仕事をしている相手にイライラしてしまうなど、いろんな感情があると思います。
また、逆に自分の考えを相手に押し付けてしまいそうになることもあると思います。
そこで、マインドフルネスを行うことでそのようなストレスを軽減することができます。
「自分は自分」、「相手は相手」と受け入れることで、自分を客観的にみることができます。
まとめ
私達の生活の中で、「ストレス」は常に隣にあるものです。職場や家庭など様々で、職場により負担も違うでしょう。
ストレスをため込んでしまうと、身体的な不健康にも繋がってきます。
心を落ち着けるマインドフルネスを1日数分でも実践することで少しでもストレスを軽くすることができます。
今の自分の気持ちを受け入れ、向き合っていく時間が大切です。
少しでも、あなたの精神的ストレスが軽減できるように応援しています。