こんにちは。三重県松阪市にあるメディケア・リハビリ訪問看護ステーション松阪の看護師 Mです。
今回は、ご自宅での服薬管理の工夫などについてお話をしたいと思います。
訪問看護では、服薬管理をして欲しいとのご依頼が多いのですが、具体的にどういった事をしているのかをご紹介していきます。
服薬管理とは?
処方されたお薬の量・時間・回数を、正しく守って飲めるように管理をしていく事です。
お薬の中には、量を間違ってしまったり、時間を間違えてしまうと危険な薬もあります。
服薬管理が必要な方はどんな人?
- 認知症があり、お薬の事を忘れてしまう方
- 飲みたいけど、どれを飲んでいいか分からなくなってしまう方
- 介護する方もお薬の事は分からないという方
- 飲み忘れが多い方
等、様々な理由でお薬の管理が必要な方がいます。
お薬の飲み忘れがないようにする工夫とは?
お薬の管理というと、お薬カレンダー等を想像される方も多いと思いますが、お薬カレンダーだけがあっても内服が出来ない方もいます。
お薬の飲み忘れがないようにする工夫①
Aさんの場合 訪問看護 週1回ご利用
1人暮らし
お薬カレンダーにセットはしてあるけれど、きちんと飲む事が出来ませんでした。
飲む時間は朝と夕の2回あります。
2回の服薬時間に合わせて毎日電話をする事で、服薬が出来るかどうかを試みました。
1週間続けた結果、電話する事で服薬が出来ると分かった為、お薬のセットは看護師が実施し、朝・夕の電話はご家族にお願いをする事で、服薬が出来る様になりました。
お薬の飲み忘れがないようにする工夫②
Aさんの場合 訪問看護 週1回ご利用
1人暮らし
お薬を入れておくものが無く、カレンダー等の使用はしたくない方だったので、机の横のスペースを利用して、お薬が種類別に入る箱を作り設置をしました。
毎日飲む薬は1種類で、他の薬は頓服の為、間違って服薬をしないように分けて置いています。
ご利用者が一番取りやすい場所、飲み忘れ無いようにできる場所、急な時でも取れる場所を考えた結果、この場所に設置するのが一番良いとなり、今でも活用されています。
お薬の飲み忘れがないようにする工夫③
Cさんの場合 訪問看護 週3回ご利用
1人暮らし
Cさんの場合は、プラスチックの箱に全てのお薬を入れてあり、押し入れにしまってしまう為、服薬を忘れてしまう事が多くありました。
Cさんのお宅は壁に色々なチラシ等が貼ってある為、通常のお薬カレンダーでは目立たないと思いました。
そこで、立体感を出す事によって分かりやすくする工夫し、押し入れにしまうことがないように壁にかけられるようにしました。
お薬の事だけでなく、その他にも気をつけてもらいたい事や実施してもらいたい事も
一緒に見れるようにしています。
①心不全もある為、ご自身でも病状チェックをしてもらう為に、体調の事も書いています。
②朝1回だけ服薬するのですが、糖尿病のお薬もある為、ご飯を食べてから服薬してもらうように、ご飯を食べてから飲んで下さいというメッセージも付けています。
③毎日血圧と体重を測りに近所へ行く事が出来るように、その事も併せて書いています。
まとめ
このように、それぞれのご利用者の生活スタイルや、生活背景、飲んでいるお薬の種類や内容、効果、家族構成、疾患などを考慮し、その方に合ったオーダーメイドの服薬管理を実施しております。
また、訪問看護は週に数回しか介入をしない方が多いので、訪問が無い日も続けていけるようにという工夫が一番大事だと考えています。
ご利用者が安全に安心して、服薬が出来るようにこれからも、みんなで知恵を絞っていきたいと思います♪
お薬ボックス等を考案してくれて、作成してくれたのは、看護師Tさん♪
いつも豊富なアイデアと、ご利用者にぴったりの物を作ってくれます
また、新作が出来たらご紹介しますので、乞うご期待です♪