言語聴覚士(ST)の地域医療での役割とは?今、在宅分野で求められる言語聴覚士(ST)

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言語聴覚士(ST)とは?その仕事内容について

今、「病院から地域へ、施設から在宅へ」と医療の体制が大きくシフトしていこうとしています。

その中で、言語聴覚士(Speech Therapist=ST)は、在宅・地域医療において重要な役割を担っています。従来の医療分野、病院だけでなく、在宅・介護分野での言語聴覚士の需要が高まっています。

厚生労働省の定める言語聴覚士法において、言語聴覚士は以下のように定義されています。

第2条 厚生労働大臣の免許を受けて、言語聴覚士の名称を用いて、音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある者についてその機 能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うことを業とする者

第42条 業務 言語聴覚士は、保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第三十一条第一項及び第三十二条の規定にかかわらず、診療の補助として、医師又は歯科医師の指示の下に、嚥下訓練、人工内耳の調整その他厚生労働省令で定める行為を行うことを業とすることができる。

厚生労働省―言語聴覚士法( 平成09年12月19日法律第132号)

言語聴覚士は具体的なアプローチとして、脳卒中後遺症や加齢などの症状に対して、

  • 聞こえの障害・・・難聴など
  • 言葉の障害・・・発音、音声、失語症
  • 食べることの障害・・・摂食・嚥下

に対してアプローチを行います。

つまり、言語聴覚士は、

  • 心身機能 機能回復・維持のため,専門的な言 語聴覚療法・摂食嚥下療法を行う。
  • 活動周囲への適切な対応方法を指導し,円滑なコミュニケーション,安全 な食事ができるように支援する。
  • 参加 心理的支援を行うことで閉じこもりを防止し,適切なコミュニケーション, 食事環境のもと,参加促進を図る。

という関わりを通して対象者に支援を行います。

地域包括ケアと言語聴覚士

コミュニケーションの円滑化が地域包括ケアの要となります。政府が推進している地域包括ケアにおいても言語聴覚士の活躍が期待されています。

高齢者の死亡原因として誤嚥性肺炎の割合が増加している背景もあり、慢性期・在宅分野でその予防や改善が期待されています。

また、地域包括ケアの基本方針として、継続的・維持可能な支援を行うために、「各種専門機関・地域住民同士の連携」が挙げられますが、継続的な高齢者の心身の健康及びQOL(Quality of LIfe)を維持・向上するためには地域社会と接点を持つことが重要な鍵を握ります。

その中で、「他者と円滑にコミュニケーションが取れる状態にあること」は非常に重要です。

失語症や脳卒中後遺症によって話にくい、また、加齢に伴う難聴などによって他者との円滑なコミュニケーションが取りにくくなっている方に対し、言語聴覚士が専門的にアプローチすることで、在宅・地域での連携が取りやすく、生活の質はさらに維持されやすくなります。

地域分野や在宅での難聴や言語障害、認知症、失語症、高次脳機能障害など「目に見えにくい障害」への理解を促すことも今後さらに重要になってきます。

地域において、一般の方がそれらの障害への理解を深める啓蒙活動を行うことも、言語聴覚士が大きな社会的役割を担っていくといわれています。

言語聴覚士(ST)は在宅分野・地域での活躍が期待されている

日本言語聴覚士協会の資料によると、言語聴覚士の活動拠点として、約75%が医療分野、約9%が老健や特養などの福祉施設となっており、在宅分野では需要があるにも関わらず、まだまだ人手が足りない状況です。

筆者(理学療法士)は実際に在宅で訪問看護ステーションからの訪問リハビリを行っていますが、嚥下や発話・発声、難聴に悩んでおられる方が沢山いらっしゃいます。また、高次脳機能障害や認知症などの理解はまだまだ一般的ではなく、誤った解釈がされることもあり、障害を抱える方々の理解を促す普及活動が求められています。

実際に私の身近な例では、私の義理の祖父は脳卒中後遺症後の軽度の嚥下障害により、食事中に頻繁にムセるため、外食を避けます。結果、親戚でご飯を食べに行くという「活動」を行う機会が少なくなってしまいました。これは大変残念なことです。

病院での在院日数の短縮化に伴い,十分な身体機能の回復を見ないままに退院に向かわざるを得ないケースが増えています。転院や施設入所を検討するも,その施設に言語聴覚士(ST)がいないこともく、外来リハを設ける施設もありますが,訓練回数が少なく,時間・期間も短いなど,十分とは言えない場合もあります。

病院などの医療機関だけの関わりだけでは継続的な支援が行えず、十分ではないことも多いのです。医療機関だけでリハビリを終えてしまうのは在宅復帰される、嚥下機能やコミュニケーションに障害を抱える方々にとって不安なことは間違いありません。

弊社では言語聴覚士の活躍を支援しています

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弊社でも事業を通して言語聴覚士の地域での活動を積極的に支援しており、実際に在宅で働く言語聴覚士も多く在籍しています。

地域・在宅での交流を通して、言語障害や難聴などのコミュニケーションの問題で困っている方に支援方法を考えたり、発話・発声練習を行っています。

また、昼食時に時間を合わせて訪問し、嚥下方法の指導や食事形態の指導、家族様への介助方法の指導を行うこともあります。市民講座として「見に見えにくい障害」である、嚥下障害や高次脳機能障害などの理解を一般の方に促す活動も行っています。

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