訪問看護の実際「訪問看護の大変さとやりがい」vol.01

訪問看護ステーション 訪問看護師 看護師 大変 訪問看護あるある メディケア・リハビリ

訪問看護といえば、ご利用者のご自宅に看護師や療法士が伺って医療的ケアやリハビリテーションを行うサービスです。
ご自宅だからこそ、一人ひとりの生活やニーズに合わせたサービスを提供することができ、より個別性の高い支援を行うことができます。
しかしその一方で、ご自宅に伺うスタッフは基本的に一人のため、何かあったときにすぐに相談できる相手がいません。
また、病院のように専門の機器がすべて揃っているわけでなく、時には100均にある物を代用品として使うこともしばしばあります。

どこの職場でも大なり小なり大変なことってありますよね?
今回は、「訪問看護のここが大変!」にスポットをあててインタビューしてきました。

やっぱり訪問看護は相談相手がいなくて大変!その解決方法は?

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――訪問看護をはじめて、皆さんが最初に「大変だな」と感じたことは何ですか?

I:私の場合は入職当時、訪問看護のスタッフがまだ少なくて…。困ったことがあってもすぐに相談できる相手がいなかったことですね。

Y:私は入職前から、訪問看護といえば一人で利用者さんのお宅に行くイメージが強くて。何かあったときすぐに相談できる人がいないのが「大変そうやな」と思ってました。病院なら同僚や先輩がすぐ近くにいるので。

――やっぱり相談相手がいないことは”訪看あるある”なんですね。Iさんはその「大変さ」をどうやって克服したんですか?

I:「相談相手は看護師だけやない!」ということに気が付いたことがひとつですね。
同じ利用者さんを担当する他職種(ケアマネ、ヘルパー、保健師など)に相談することで、いろんなアドバイスをもらえたんです。それに、職種は違っても意外と困っている所は一緒だったりするんですよね(笑)。
おかげで利用者さんの希望を良い形で反映したケアができたと思います。

――看護師としては一人かもしれませんが、利用者さんに関わっているのは一人じゃないですもんね。

I:そうなんです!今では同僚に気軽に相談できる環境になりましたが、当時のこの経験があったからこそ、利用者さんに関わる全ての職種がそれぞれの分野を活かして考えることの大切さに気付くことができました。

――Yさんは「すぐに相談できない」というイメージがあったそうですが、実際はどうでした?

Y:イメージ通り「いつでもすぐ隣で相談できる!」という状況ではありませんでした(笑)。その場で「ちょっとちょっと」と呼べる相手も利用者さん宅ではなかなかいませんし。

――ですよね。

Y:でも、ちょっと話はズレるんですけど、うちの訪看は24時間緊急訪問看護をやっているじゃないですか。緊急の電話は順番に持ち回りで、場合によっては自分が担当していない利用者さんから緊急の連絡があるかもしれないんですよ。カルテは見ていても、実際にその利用者さんと会うのは緊急の時が初めて…というのはすごく不安なんです。

――緊急だから平時とは違うんでしょうけど、その平時を実際に見たことがないっていうのは確かに不安ですよね。

Y:そうなんです。それに私たちだけじゃなくて、利用者さん側も初めての看護師が来るというのは不安だと思うんです。なので、私たちは時間がある時にお互いの利用者さんの訪問に同行して、担当していない方の状態も実際に診るようにしているんです。
1か月に数回程度ですけど、それでも初めての方のところに突然行くのとは全然気持ちが違いますね。

――分かります。普段でも初対面より2回目の方が気持ちが楽ですもんね。

Y:はい。で、話を戻すんですけど、そうやって1か月に何回かは同行訪問があるので、その時に同僚に質問したり、あとはスタッフ一人ひとりに社用携帯があるので、管理者や先輩に電話することもできてだいぶ不安はなくなりました。
あとは、どうしてもその場で回答が難しい時は、一旦事務所に持ち帰って相談することもあります。

――臨機応変に対応されてるってことですね。Kさんはどうですか?

K:すぐに相談できないという環境はもちろん大変なんですけど、私の場合は利用者さんのお宅までの「道」が一番大変ですね。方向音痴なので、一人で利用者さん宅にたどり着けるか不安で…。

――訪看だとそういう大変さもありますよね。私も方向音痴なので…。Kさんはどういった対策をしているんですか?

K:方向音痴自体はどうしようもないので、道を覚えるまでは同僚に同行してもらったり、カーナビと地図アプリで二重に道を確認したりしてます。あと、ストリートビューをすごく頼ってます。実際に近い画像を見ながら道を確認できて、目印になる建物を見つけられたりするので。

――ストリートビュー便利ですよね。よく使います。

K:ないと困ります(笑)。あとは訪問と訪問の間とか、時間があるときに実際に利用者さん宅の近くまで行ってみたりしてます。ぶっつけ本番はやっぱり不安なので…。

――いろいろ経験と工夫をして乗り越えてこられたんですね。では、今現在「大変だ」と感じることはありますか?

Y:今というか、いつもなんですが、新規の利用者さんや家族さんと信頼関係を一から築いていくことです。利用者さんや家族さんが気兼ねなく私たちにお話したり相談したりできるような関係になることも、訪問看護では大切なことなので。

I:でも、関係の築き方って人それぞれ違うじゃないですか。なので、初回の訪問は何回経験しても緊張します。

K:打ち解けられなかったらどうしよう…といつも不安です。そんな中でお互いに段々慣れてきて、いろんなお話をしてくれるようになるとすごく嬉しいんですよね。

I:あとは医療技術が進んで、新しい治療方法や医療機器がどんどん出てきていることもですね。ネットや文献で調べたり、みんな(同僚)に聞いたりしてるんですけど、詳しい情報をタイムリーに得ることがなかなか難しくて…。

Y:「そんな治療法出たんや!」って驚くこともちょこちょこあります(笑)。

K:付いていくのに精いっぱいです。病院ならすぐに医師に聞きに行けたりするんですけどね。

――そういう利用者さんを担当するときはどうされているんですか?

I:自分で調べることはもちろんですが、一番は主治医に聞くことですね。

K:あと、状態を一番理解している本人さんや家族さんにも聞いて、とにかく情報収集をすることを大事にしています。

 

訪問看護の魅力とやりがいはなにより「楽しさ」!

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――いろんな「訪問看護の”大変”」が出てきましたが、皆さんがそれでも訪問看護を続けている理由はズバリ、なんですか?

I:いろいろな症例を見れて、最終的に自分の勉強になって役に立つから…、というのもありますが、一番は訪問看護が楽しいからですかね。

Y:そうですね、利用者さん一人ひとりの個性がダイレクトに伝わってくるので、仕事に「作業感」がなくて楽しいです。

K:利用者さんに「あんたの顔見たら元気が出たわ」と言われたとき、「訪看やっててよかった~」と思います。

まとめ

vol.01は3人の看護師さんにお話を聞きました。
vol.02はまた別の角度から見た「訪問看護のここが大変!」をお送りします。お楽しみに!

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